囚人は、床の上で四肢を丸め、尻を高く突き上げた形で俯せに伏していた。
四つん這いになった状態で、両腕を股の間から引っ張られたような体勢だ。
両手首と両足首がチェーンで繋がれている。もちろん全裸だ。
「報告書によると、充分反省はしているようだな」
拷問官は、クリップで束ねたレポートに目を落としながら言った。
「は、はい」
おどおどとした様子で、囚人は返事をした。
「それじゃあ、雇い主を聞き出すだけだ。協力してくれるな?」
「ごめんなさい…。それだけは、言えません」
「金で雇われただけなんだろう?」
「そうです。そうですが……言えないんです」
「理由は?」
「……」
「黙秘か。まあ、いいだろう」
拷問官は、拷問補佐官に何事か耳打ちした。

拷問を覗き見る