DEGENERATED HERO
19世紀、南北戦争終結後のアメリカ合衆国。
南軍復員兵であるジュリアス・A・マックモーディは、
焦土作戦で家屋を焼かれた家族を養うため、西部へと旅立つ。
偶然、襲って来たアウトローを倒し、賞金を手にした彼はそれを生業とした。
狡猾な手段で賞金首を陥れるジュリアスを、
人は「ゴールデンフォックス(黄金の狐)」と呼ぶようになった。
そんなある日、コロラド・テリトリーで、
ジュリアスはボギー・ギャングの罠に落ちる。
彼らの目的はジュリアスの金だったが、
その明晰な頭脳に惚れ込んだボス、ボギー・デッドマンは、
彼を仲間に引き入れようとする。断固として拒絶するジュリアス。
しかしデッドマンは、ジュリアスの両腕を斧で切断し、彼を利用しようとする。
拳銃を持てない不具者となったジュリアスは、故郷の家族の安全と引き換えに、
ボギー・ギャングの参謀として生きる道を選ばされることになった。
屈辱の日々が続く中、ジュリアスは一人の少年と出会うことにより、
生きる力を取り戻す。少年の名はラルフ・T・ヒルマン。
テキサス州サンアントニオに住むカウボーイだった。
ラルフは、ジュリアスを助け出すことを誓う。
しかし、無力な少年がボギー・ギャングに刃向かうことなどできなかった。
それでもジュリアスは、ラルフを信じ、彼を待ちながら必死で生き延びようとする。
やがて、ラルフは成長し……。
ボギー・ギャングの面々は賞金首として、西部中を追われるようになり……。
かつてジュリアスの部下であった南軍兵士が、優秀な保安官として姿を現し……。
着実にジュリアスを救出するためのシナリオが動きつつある頃……。
病魔が彼の体を蝕み始める……。